ロングイヤービエン
スピッツベルゲン島のゲート、ロングイヤービエンへはオンラインチェックインができませんでした。
空港にあるマシンを使えばできますが、マシンでもバゲージドロップはできず、機内持込しかない場合を除き、結局カウンターチェックインをしなければなりませんでした。
今回はボードーからトロムソ乗り継ぎというやや変則的なパターンですが、トロムソではパスポートコントロールがありました。色々な手続上、通常の国内線とは異なるので注意が必要です。
トロムソまでは快晴、その後だんだんと低い位置に雲が見えてきました。
やがて一面の雲海の上を飛び、もうすぐ着陸という頃にはまるで氷河の飛行観光です。
アンデルセンの「雪の女王」では女王の宮殿がここにあるのだそうです。
山の上の氷河はよく機上から見えますが、こんな風に海に注ぎ込むのがわんさか見えるのはすごい。
薄く光が差したのもつかの間、暗い雲の下になってしまいました。
ロングイヤービエンには3泊しますが、1泊目はここスピッツベルゲンホテル。
ラディソンと並ぶ、2大デラックスホテルです。
ここに来るまでに比較的キャパのあるモーテル風のホテルが何件かあり、若い人を中心に皆途中で降りて行きました。
聞いていた通り木枠の窓が素敵な、少しクラシックな雰囲気がある客室です。
ここから海のほうへ下っていくとダウンタウンらしきところへ出ます。
歩くと30分くらいかかるので夏以外はあまり気軽に出歩けないかもですが、大抵一日中ツアーに出かけているし町歩きをしに来るところではないのであまり関係ないとも言えます。
後で泊まったラディソンは中心中の中心ですが、静かで落ち着きがあるのはこちらです。
フライトは午後2時頃の到着で、夕方4時発の市内観光ツアーを予約していました。
これは大正解。2時間のツアーのために1日空けるのは惜しいので、移動日にうまくはまるとナイスです。
市内って言っても自分でウロウロできる範囲は非常に限られます。
このツアーでは町外れを効率よくまわり、いい写真スポットも含まれるし勉強にもなりとても充実感がありました。
こういう風景の中では、人工的なものが一つあるだけですごいポイントになります。
ここにも犬ぞり!
相変わらず突然来て怒涛のように走り去っていく。。。
引いているのはバギーで、冬本番のための練習のようです。
今回の参加者はミニバスがいっぱいになるくらいで、ドライバーガイドはさっきのエアポートバスのドライバーでした。
ノルウェー国内からと思われる、ゼミ旅行みたいな雰囲気の若いグループ。
それとニューヨークから来たミドルエイジの夫婦。
山の上に登って来ました。
この谷は地球の割れ目で、アイスランドのギャウとつながっているのだとか!
これは世界種子貯蔵庫。地球上の種子を冷凍保存する世界最大の施設です。
地下貯蔵庫は温暖化の影響を受けない海抜130mの永久凍土層である岩盤内部にあり、マイナス18ー20°Cに保たれています。
元はデンマークの科学者が「地球最後の日のための種子」で提唱し、ビルゲイツが主導し、ノルウェー政府が「種子の箱舟計画」と称し100ヵ国以上の支援を受けて具体化し2008年に操業開始しました。
モニュメントのデザインは日本人彫刻家・田辺光彰さんによるもの。
そもそも、そういうものが似合い過ぎるところです。
北極を除く最北の場所、SFっぽい景観、生活感ゼロ。文化的背景も感じられず別の天体へ来たようです。
非常に中身の濃い2時間でした。
ニューヨーカーの奥さんはバスの中でスマホの画像処理に夢中だったけど、ツアーが終わると突然顔をあげて
”素晴らしかったわ!!!これは最高のツアーよ!!!”
これにはドライバーも苦笑。アメリカンだなあ。
一夜明け、今日は終日クルーズに参加し、ホテルを移ります。
先にホテルを紹介しておきます。
ラディソンです。
向かいに大きな旅行会社があるし、ここがやはり町の中心的存在なのかも。
客室はモダン。
スピッツベルゲンホテルとは対照的です。
快適さは同等。
スピッツベルゲン共通だと思われますが、ホテルでも土足では上がれません。
必ず入り口にこういう靴置き場があります。
ラディソンの前は町の中心なので、外に出てアウトドアショップやレストランなどに行きたい場合は便利です。
正直、町ってカンジではなく、住居や店舗が点在するエリア、って言うべきか。
ちなみにこの白い犬、最初飼い主が見えなくて茂みでモコモコした背中だけ見えていて、一瞬シロクマかと思い焦りました。。。